企業内に貯蓄している資金、いわゆる内部留保だけで経営を成り立たせ、外部からの資金調達は一切行わないことを無借金経営といい、基本的に外部からの資金調達では手数料や配当、利息などのコストがかかり、また時間もかかるため、無借金経営は非常に望ましい形といえます。
しかし、世の中に存在する企業の大部分は外部から資金調達を行う必要があり、無借金経営を貫くことができる企業はほんの僅かしか存在しません。
企業にとって外部からの資金調達は、投資プロジェクトを実行して順調に成長していくことや、企業間競争に負けないことなどのために不可欠であり、またそれは出来るだけ低コストで迅速に行う必要があります。
そこで、外部からの資金調達の代表格である銀行からの事業融資について、基本的なことを押さえておくことが大切です。
■事業融資の審査について
事業ローンを申し込む際に、どこの企業でも気になる点といえば、申し込みが受諾されるか否かを判定される審査です。
個人が銀行や消費者金融などからお金を借りる際に収入や仕事の内容などを審査し、返済能力を確認されるように、企業における事業融資の場合でも審査は当然行われます。
事業融資の場合は、個人に行う融資に比べて規模が大きいため、その分審査も慎重になります。
主なチェックポイントとしては、企業の損益計算書や貸借対照表などの計算書類を見て財務の安全を、キャッシュフロー計算書を見て収支のバランスは取れているかを、実際に職場へ赴き、従業員の態度や在庫をチェックして職場の健全性や雰囲気などをそれぞれ確認されることになります。
■融資の目的、使い途を明確にしておく
融資を実施する目的や使い途を明確にしておき、それを誠実に融資担当者へ伝えることも重要です。
銀行側は、ただ単に融資額を返済してもらえるだけでなく、融資した資金を融資先が上手く運用した結果として、利息を含んだ金額を確実に返済してもらうことを目標としています。
そのため、融資の目的や使い途が明らかにされていて、かつ実行可能性や実現可能性が高ければ高いほど、安心して融資することができます。
したがって、融資の申し込みの際は、目的や使い途をしっかりと考えておき、確実に伝えるようにしましょう。
事業融資は一回限りのものではなく、将来にわたって継続して必要になる場合がほとんどです。
そのため、銀行側との信頼関係を継続して築くことも大切であり、そのためには常に誠実に接することが大前提となります。
銀行側が企業を信頼してくれるようになれば、容易に融資を受けることが可能となるでしょう。
最終更新日 2025年6月27日 by uyhom